コミュニティが地域住民を支える「安倉地区まちづくり協議会」(「コミュニティ安倉」)

宝塚市では小学校区ごとに20のまちづくり協議会が存在し、それぞれの街をよくするための活動を実施している。

今回、その1つである「安倉地区まちづくり協議会」の皆さんからお話を伺い、安倉地区での取り組みについてお話をお聞きした。

「安倉地区まちづくり協議会」会長の岡本康夫さん(右)と山本明信さん(左)
「安倉地区まちづくり協議会」会長の岡本康夫さん(右)と山本明信さん(左)

——まずは、「コミュニティ安倉」について概要を教えてください。

岡本さん:「安倉地区まちづくり協議会(以下、「コミュニティ安倉」)」は1995(平成7)年9月9日に設立した宝塚市にある20のまちづくり協議会の1つで、「宝塚市立安倉小学校」・「宝塚市立安倉北小学校」という2つの小学校区内において、さまざまな個人や団体がつながり、地域の特色などを生かして、自分たちの住む街を良くする活動を行っています。運営には、自治会・市民活動団体・事業者・中間支援団体など、さまざまな団体や地域住民が関わっています。

2020(令和2)年の国税調査では、6,916世帯、16,563名が「コミュニティ安倉」の構成対象で、現在、役員12名がボランティアとして活動を支えています。

「安倉地区まちづくり協議会」会長の岡本康夫さん
「安倉地区まちづくり協議会」会長の岡本康夫さん

——皆さんもボランティアということですか?

山本さん:はい。皆、ボランティアです。岡本会長は20年にわたり、「コミュニティ安倉」にかかわってこられました。岡本会長の個人の田んぼを子どもたちの農業体験の場として提供しており、実は先日稲刈り体験を終えたところです。

稲刈り体験の様子(提供:「コミュニティ安倉」)
稲刈り体験の様子(提供:「コミュニティ安倉」)

——「コミュニティ安倉」の具体的な活動内容について教えてください。

山本さん:2023(令和5)年度事業計画としては、「夢ある安倉のまちづくり」をテーマに掲げ、健康・福祉部、安全・防犯部、歴史・公園部、青少年部、広報部の5つの部会でそれぞれ活動しています。例えば、行政に住民からの要望を届け、話し合いをすることで住環境の改善を目指すのも「コミュニティ安倉」の大きな役割。歩道の拡幅や公共交通網の改善など、住民にとってより良い住環境になるように日々、取り組んでいます。

佐古井さん:また現在、 広報紙「コミュニティ安倉」を年3回のペースで発行しています。約5,000部の発刊で、自治会を通じて配布しています。広報紙の内容としては、「コミュニティ安倉」の活動や催し物の予定や活動の様子などを中心に、その他に住民の皆さんから集めた生の情報を掲載しています。この広報紙は、1995(平成7)年の発刊からずっと継続し、今年7月で101号を発行したところです。

広報誌「コミュニティ安倉」101号(提供:「コミュニティ安倉」)
広報誌「コミュニティ安倉」101号(提供:「コミュニティ安倉」)

——「コミュニティ安倉」として、安倉エリア以外の街との連携やつながりなどもあるのでしょうか?

山本さん:まちづくり協議会同士の交流を深め、活動の活性化を図ることを目的として、市内20のまちづくり協議会の代表者が集まり、それぞれの現状や課題を共有する代表者交流会を約月1回、開催しています。

市域全体での取り組みとして地区共通の活動を行うことはありますが、個別でほかの協議会と共同で活動することはありません。しかし、「コミュニティ安倉」については、安倉北小学校区は学区と協議会の地区割りが重なる地域があるため、他の地区から「コミュニティ安倉」の活動やイベントへの参加は可能です。

左から副会長佐藤光弘さん、山本明信さん、広報部 部長 佐古井律子さん
左から副会長佐藤光弘さん、山本明信さん、広報部 部長 佐古井律子さん

——今夏は多くのイベントが開催されたとのこと。今後企画されていることや進めていきたい取り組みなどがあればお教えください

山本さん:今年は4年ぶりに「下の池公園」グラウンドにおいて、「安倉住吉神社夏祭りの夕べ」が開催されました。やぐらが組まれ、夜店も出て、たくさんの人がお祭りを楽しんでいました。

「安倉住吉神社夏祭りの夕べ」の様子(提供:「コミュニティ安倉」)
「安倉住吉神社夏祭りの夕べ」の様子(提供:「コミュニティ安倉」)

山本さん:今後、企画していることといえば、秋の「ふれあい運動会」です。幼児から小学生、大人にかけて、さまざま世代の人が楽しめる競技を用意しています。また、2月には今年度3回目となる「安倉フェア」を実施予定です。例年、地域住民の趣味を生かした作品展示のほか、イベント、遊びコーナーでにぎわいます。

また、防災に関しては青色回転灯装備車でパトロールする青色灯防犯パトロールや3〜4名がグループになって地域を徒歩でパトロールする地域パトロールを実施しており、地域の防犯を強化しています。

「安倉フェア」の様子(提供:「コミュニティ安倉」)
「安倉フェア」の様子(提供:「コミュニティ安倉」)

——宝塚中山周辺の住環境については、どのように感じられておりますか?

岡本さん:利便性の高さは素晴らしいと思います。大阪にも神戸などの都心にもすぐに行くことができますし、公共交通機関も充実しています。都心部に近いのに、自然も豊かでゆっくりとした雰囲気があり、生活をするには良い場所と感じています。

山本さん:特に、子育てには申し分ない環境だと思います。治安も良いし、交通量も多くない、遊べる公園もたくさんあって。近くにスーパーマーケットやドラッグストアなどが点在し、買い物施設が充実しているのも嬉しいポイントです。

佐藤さん:市立病院もすぐに行けますしね。高齢者にとってもケアマネージャーが多くて、安心できる街という声を聞いています。どの年代にとっても住みやすい環境だと感じます。

「宝塚市立病院」
「宝塚市立病院」

——この付近のおすすめのスポットがあれば、ぜひ教えてください。

岡本さん:東に行ったら「荒牧バラ公園」があり、とてもきれいですよ。春と秋が特に見頃です。

山本さん:176号線まで出ると「星乃珈琲」があります。また、近々、金井町の交差点に「スターバックス」ができるそうです。ゆったりできるカフェがあるのはうれしいですね。JR「中山寺」駅の前にはおしゃれなイタリアンもありますし、こうした飲食店がそろっているのも日々の生活に彩りを与えてくれます。

兵庫県伊丹市「荒牧バラ公園」
兵庫県伊丹市「荒牧バラ公園」

——最後に、今後こちらのエリアにお住まいになられる方に向けて、ぜひメッセージをお願い致します。

岡本さん:これから、新しく住まわれる方にもいろいろな地域の活動に関わっていただき、新しい街の雰囲気を一緒に作っていただけけることを期待しています。まずはコミュニティを通して、いろんな行事に参加いただければと思います。

山本さん:我々はいつでもウエルカムの気持ちでいます。このコミュニティが、いらっしゃった皆さんと地域との橋渡しとなれるように、これからも努めていきます。

 

「安倉地区まちづくり協議会」会長 岡本康夫さん
「安倉地区まちづくり協議会」会長 岡本康夫さん

安倉地区まちづくり協議会(コミュニティ安倉)

会長 岡本康夫さん、副会長 佐藤光弘さん、山本明信さん、広報部 部長 佐古井律子さん
URL:https://takarazuka-community.jp/akura/
※この情報は2023(令和5)年10月時点のものです。

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